アパレルへのこだわりが認められた  株式会社アパレルウェブ
 
地下鉄日比谷線小伝馬町から徒歩3分の本社で、代表取締役&CEOの千金楽(ちぎら)健司さんにお話を伺いました。千金楽さんは18年間務めたアパレル会社を退社した後、株式会社アパレルウェブを設立。アパレル業界に特化したITサービスの提供やアパレル業界No.1のポータルサイトの運営など、業界に向けた新たなビジネスモデルの構築に取り組んでいます。こうした取り組みが評価され、東京商工会議所より「勇気ある経営大賞」を受賞するなど、同社はアパレル業界において重要な地位を築きつつあります。
 

千金楽氏−会社設立のきっかけを教えてください。
千金楽 以前勤めていた会社に在籍していた際にインターネットに出会ったのですが、いざ仕事で使ってみると情報の見つけにくさに閉口しました。そこで業界情報を集約した「アパレル業界のYahoo! を作ればWebで業界を活性化できる」と考え、アパレル向けのポータルサイト「アパレルウェブ」を開設したのが当社設立のきっかけです。


ポータルサイト「アパレルウェブ」−事業概要についてお話いただけませんか?
千金楽 ポータルサイトの運営による情報サービス事業が当社の基盤となっていますが、アパレル業界の抱える問題としてITインフラ普及の遅れがあります。実際、ポータルサイト開設当初もそのためにほとんどアクセスがなかったというのが実情です。そこで、インターネットを活用したビジネスモデルの構築を支援するITソリューション事業を展開し、アパレル業界でのIT活用を促進しています。また、近年無視できない中国を始めとしたアジアマーケットへの進出をサポートするビジネスサポート事業も展開し、現在はアパレル業界に特化した国内、およびアジア地域での企業間取引を促進する情報商社として活動しています。



−貴社の強みを教えてください。
千金楽 現在、少子化などを要因に国内のアパレルマーケットは縮小傾向にあり、従来の相手先の言うままに衣服を製造していたOEMでは経営が成り立たなくなりつつあります。ここから脱するにはSPAと呼ばれる、的確に顧客動向を掴み、製造から販売まで一貫して行えるビジネスモデルを構築しなければならず、そのためにはITの活用が不可欠であり、中国などアジアへの進出を考える場合も同様です。

こうした業界のニーズに応えることができている要因は、やはり業界最大のポータルサイト「アパレルウェブ」を運営していることですね。当初はアクセス数の少なさに悩みましたがSEO対策を行った結果、アクセス数が目に見えて増加し、現在は年間800万PV、登録企業数6,500社を超え、中国や韓国など海外からのアクセスも増えました。「アパレルウェブ」にアパレル業界の情報が集まることが、当社の強みであると言えます。

また、サービス関係企業としては初めて、東京商工会議所が主催する「勇気ある経営大賞」を受賞することができたのですが、選考理由としてサービスをアパレル業界に特化したことと、アジアへの展開を挙げていただきました。自分たちのやってきたことが評価されての受賞でしたので、とても勇気づけられました。

アパレルウェブのワンストップウェブマーケティング

−大塚商会・安田企業投資の合同ファンドから出資を得るまでの経緯は?
千金楽 2002年4月に開催された、両社によるベンチャー企業を対象とした「第一回 ベンチャー発掘カンファレンス」に参加したのが出資を受けるきっかけとなったのですが、そもそもカンファレンスの開催を知ったのは、大塚商会のある方と名刺交換をした際の雑談からでした。同カンファレンスにおいて当社の事業計画をプレゼンしたのですが、幸運にもビジネスモデルを評価頂き、出資が認められました。同年7月に早くも増資を受けることができたのですが、今思えばこの出資がなければ、ここまでアパレルウェブを成長させることはできなかったかもしれませんね。

−大塚商会と関わるメリットと今後について?
共同プロジェクト「ACTプロジェクト」 千金楽 やはり大塚商会の「営業力」は素晴らしい、の一言です。当社に寄せられるアパレル業界からの要望にも、当社のサービスと大塚商会の営業力とをあわせることで対応しているのですが、より良いサービスを提供するために、大塚商会の営業スタッフに同行し、一緒に顧客ニーズを探りながら、新たなサービスを常に考えています。

また今夏、当社を含め、大塚商会、エプソン販売、東芝テック、大和コンピュータなど9社共同で、ACTプロジェクトという共同プロジェクトを立ち上げました。当プロジェクトの目的は、アパレル企業が共通に持つ課題に対し、IT利用による解決をワンストップで実現させることです。プロジェクト内での当社の役割は、Webマーケティングサービスの提供になるのですが、アパレル企業から見れば、当社の担当部分がIT利用の入り口となる部分だと思います。幸い、業界からの注目度も非常に高い当プロジェクトです。当社が業界に切り込んでいくことで、プロジェクトの成功、ひいてはアパレル業界全体の活性化を目指していきたいと思います。(以上 2005年9月取材)


株式会社 アパレルウェブ
〒103-0023 東京都中央区日本橋本町4丁目13-10 日本橋中野ビル2F
TEL 03-5614-8542 FAX 03-5614-8541
http://www.apparel-web.com/

そして1年後

近況レポート(2006年9月取材)
取材当時、アパレル業界の活性化を目指して立ち上げられたばかりの『ACTプロジェクト』ですが、その後もコンスタントな活動が続けられ、アパレル業界の活性化に貢献しています。それに伴い業績も順調に拡大し、今春には本社を移転拡充(茅場町駅近くの新川へ)しています。さらにこの動きとは別に、大塚商会とアパレルウェブの間で、新たにアパレル業界のマーケットプレイス「アパレルネット(仮)」を構築し、サービスの提供を開始することが決まりました。アパレルウェブが持つアパレル向けポータルサイトの運営ノウハウと、大塚商会が得意とするシステム構築やアパレル向け販売管理ソフトの提供により、さらなるアパレル業界の活性化を目指します。
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